薬剤師やすこのブログ

調剤薬局勤務の薬剤師やすこです。 薬のこと、目の病気のことなど気ままに書きます。

~ 服薬指導は恋したあの人に ~

服薬指導の心得、薬歴を書くためには?

 

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今日は服薬指導について。

 

 

よく若い薬剤師さんに相談されることがあります。

投薬の際、患者さんに以下のように言われ、薬歴に書くことがない

どうしたらいいかと。

 

 

「説明はいいから袋に入れて。」
「急いでいるから早くして。」
「わかってるからいいです。」 などなど

 

 

よく聞く話ですね。

私が思うに、こういう風におっしゃる患者さんはこのように思っているのだと

思うのです。

 

 

「この人(投薬している薬剤師)から吸収できるいい話や情報はない。」
話すだけ時間の無駄だわ。」 と。

 

 

この場合、残念ながら完全にその薬剤師の負けです。
薬剤師の実力不足、としか言いようがありません。

 


患者さんのことを、あの人は変わっているから、などとせめてはいけません。
ひとのせいにしてはいけません

 

 

この場合の実力とは、コミュニケーション能力+情報力(知識の引き出し)+観察力の3つだと私は考えます。

 

 

私はこの患者さんの気持ちがよくわかるのです。

例えば、私の場合。

 

飲み会は好きだけど、自分にとってプラスになる飲み会しか行きたくない。
なぜなら行ってもなにも吸収できないから。
時間の無駄と感じてしまうのです。

 

 

もちろん仲のいい友との飲み会にそんなことは求めませんが、それでも行ったら楽しいというお土産をもらえます。それすらない飲み会は行きません。

 

 

ちょっとずれましたがそれと同じ感覚だと思うのです。

 

 

相談してくれた薬剤師さんに私はいつもこのようにアドバイスします。

その患者さんを自分の片思いの相手と思え!!

 

 

片思いをしている時、人はどう動く?どう思う?
まぁいろいろなタイプの方がいると思いますが、

 


私はこんな感じ。
   ・相手の服装、持ち物をひそかにチェック。ああいうのが好きなんだなぁー

    と妄想。
   ・少しでも相手のことを知りたい!なにか情報ないかな。
   ・どんな人が好きなの嫌いなの?
   ・結婚してるの?
   ・どこに住んでるの? 
   ・普段なにして過ごしてるの?
   ・趣味は?好きな食べ物は? などなど

 

永遠に続くと思うのです。知りたいことが。
この気持ちで患者さんと接することだと思います。

 

 

そして相手をよーーーーーーーく観察する。
持っているもの、お財布のブランド、キーホルダー、履いてる靴、お洋服などなど。

 

 

そして観察した中で患者さんの良い点を褒めることです。

ただし、自分が本当にいいと思ったところだけ。(お世辞は8割がたウソだとバレます。)
褒められていやな気がする人はほとんどいないでしょう。
会話の糸口はそんなところからでいいのです。

 

 

最初から、薬のことを説明してやろう!!なーんて思いながら投薬に臨んだら

ロクなことになりません。
まずは相手に話してもらう
相手の懐にちょこっと足を入れさせてもらうところから始めるのです。

 

 

そして焦らないこと。
少し時間をかけて、このひとを絶対落としてやろう。と自分のモチベーションに変えるのです。

 

 

自分の薬局に薬をもらいに来てくれている間はチャンス継続中です。
何度振られてもあきらめない気持ちを持つ。
その患者さんにとって有用な情報はないかと常にアンテナをはる

 

 

こう過ごしていれば必ずチャンスは訪れます。
一歩踏み込むチャンスを見逃さないようにしましょう。

 

 

ただし、本当に急いでいる場合もあるので、その時は素早く開放して

差し上げましょう。

 


本当の「忙しい」か、そうでないかは、よーーーーく観察しさえすればすぐにわかるはずなのです。

 

 

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