ついこの前、鼻息荒く薬局に入ってきた中年の患者さんの話。
入ってくるなり、 「ジェネリックに変えてる薬をもとに戻してくれ!!」
と,事務さんに詰め寄る。
調剤室までその大きな声が聞こえたので、なんの薬が変わってるのか薬歴を確認してみたらノルバスクODだけジェネリックに変更されていた。
投薬時に、ないと思っても念のため質問してみる。
「ジェネリックに変更して、なにか困ったことが起きましたか?」
すると
「いや、なにも変わらないが、ジェネリックはやめたほうがよいと言われたんだよ。」
とのこと。
すかさず「誰に言われたのですか?」と私。
「看護師にいわれた」
どうして??
その看護師がどういう理由でジェネリックはやめたほうがいいと言っていたのか、
も質問しましたがそれはよくわからないとの答え。
なんなのでしょうね。
明確な根拠も説明せずに、一方的にジェネリックはやめたほうがよい、
と患者に吹聴する医療関係者って。。
そして、その話を薬の専門家には意見も聞かず、信じてしまう患者さん。
なんというか薬剤師の力不足をまた感じる出来事となりました。
ジェネリック医薬品は生物学的同等性試験と溶出試験を担保として
厚生労働省に認められているもの。
認められているもののほんの少しの違いを気にするより、
自分の体重を1キロなり2キロなり減らしたほうがよっぽど血圧下がるんだけどなー
と思ってしまいました。
その患者さんは助言をくれた看護師をとても信頼しているようだったので、
その時はなんだか否定するのが悪い気がして「そんなことを言われたのですね。」と
流しました。
もちろん一言付け加えましたよ、
先ほど書いたジェネリックの承認条件はお伝えし、
効果が変わらないと認められているから発売されていることは伝えました。
付加価値として、薬のサイズを小さくしたり、味を飲みやすい味に工夫している製剤もあるという話も加えました。
溶出時間や体内動態が異なることがわかるような製剤は販売中止になっていることも。
今後、もう少しその患者さんと仲良くなったら、ジェネリック嫌いを治すべく
口説いていきたいと思います。笑。